「丁寧にお断りするメール、英語でなんて書けばいい?」 「会議のファシリテーション、台本がないと不安だ…」
そんな悩みでGoogle検索をかけ、例文を探すのに30分もかけていませんか? その時間、完全に無駄です。外資系企業のPMとして働く私は、もう自分でゼロから英文を書いていません。
TOEIC 640点の私がネイティブと渡り合えているのは、AI(ChatGPTやCopilot)という強力な武器(ツール)を徹底的に使い倒しているからです。
この記事では、私が実務で実際に使っている「コピペ可能なプロンプト(指示文)」を5つ紹介します。 あなたの英語業務を「翻訳」から「指示」に変えて、効率的に仕事をこなしましょう。
※注: なぜ「翻訳」ではなく「指示」なのか? その根本的な「外資系での生存戦略(マインドセット)」については、以下の記事で詳しく解説しています。AIを使う前に読むと、出力の精度が劇的に変わります。
AIは「翻訳機」ではない。「役割」を与えて使う
多くの人がやりがちな失敗は、「これを英語にして」とだけ頼むことです。
ビジネス現場で必要なのは、ただの英語ではなく「状況に適したトーンの英語」です。 プロンプトには必ず「役割(Role)」と「目的(Goal)」を含めてください。
ここからは、シーン別の具体的プロンプトを記載します。[ ]の部分を書き換えてコピペしてください。
条件もご自身の環境によって変えても大丈夫です。
【メール編】30分悩む返信を3分で終わらせる
1. 角を立てずに「No」を突きつける(お断り)
ビジネスでは「No」と言えない人は信頼されませんが、失礼な表現で関係を壊すのもNGです。「権威性」と「敬意」を両立させるプロンプトを使ってみましょう。
▼コピペ用プロンプト
あなたは外資系企業の経験豊富なプロジェクトマネージャーです。
以下の状況に基づき、相手の提案を「丁重に、かつ明確に」断る英語メールを作成してください。
【条件】
- 相手の提案には感謝を示すこと。
- 断る理由は「予算の優先順位」と「リソース不足」にすること。
- 将来的には協業したいというポジティブなニュアンスを残すこと。
- トーン:Professional, Polite, but Firm(断固として)
【相手の提案内容】
(※機密情報は入れず、抽象的に記述してください。例:「新規ツールの導入提案」など)
2. 返信がない相手を「優しく、かつ強く」つつく(催促)
リマインドメールの作成はは難しい作業のひとつです。怒っていると思われずに、相手に行動させる必要があります。
▼コピペ用プロンプト
以下の件について、相手から返信がありません。催促の英語メールを作成してください。
【条件】
- 相手を責めるような表現は避けること("Did you see my email?"などはNG)。
- 「プロジェクトのスケジュールに影響が出る可能性があるため」という客観的な理由で急かすこと。
- 明日の午前中までに返信が欲しいと伝えること。
- トーン:Friendly but Urgent(親しみがあるが、急ぎである)
【件名/用件】
(例:Q3予算の承認について)
【会議編】「想定外」を最小限にする事前準備
3. 会議前に実施する「悪魔の代弁者」シミュレーション
私が最も重宝しているのがこれです。 自分の提案に対して、AIに「意地悪なステークホルダー」になってもらい、反論を出させます。これをやれば、会議で何を聞かれても冷静に返せます。
▼コピペ用プロンプト
私は[医療機器メーカー]のPMとして、以下の内容を会議で提案します。
あなたは「批判的で論理的なステークホルダー」になりきって、私の提案に対する「懸念点」や「反論」を3つ挙げてください。
【私の提案内容】
(※具体的な製品名などは伏せ、論点のみ記述してください)
[新製品の発売日を2週間延期したい。理由は品質テストの追加が必要なため]
4. 専門用語を「誰でもわかる英語」に噛み砕く
開発エンジニアとの会話をマーケティング担当や経営層に説明する際、そのまま伝えても通じません。 「専門用語(Jargon)」を「平易な英語(Plain English)」に変換させます。
▼コピペ用プロンプト
以下の技術的な説明文を、専門知識のない「マーケティング担当者」でも理解できるように、平易な英語(Plain English)に書き換えてください。比喩を使っても構いません。
【原文】
[技術的な説明文を貼る]
【番外編】自分の英語を「プロ」に変えるプロンプト
最後に、私が自分で書いた拙いメールを送信する前に、必ずAIにかませている「磨き上げ」プロンプトを紹介します。
▼コピペ用プロンプト
以下の英語メールの下書きを、ネイティブのビジネスパーソンが見ても違和感のない、洗練された表現にリライト(推敲)してください。意味は変えずに、より「Professional」で「Concise(簡潔)」な文章にすること。
【私の下書き】
[ここに自分で作成した英語を貼る]
【超重要】注意すべきAIリスク
便利なAIですが、会社で使う場合は「コンプライアンス」や「情報セキュリティ」が最優先です。
「知らなかった」では済まされない、基礎的なAI利用ルールを共有します。
1. 機密情報は「そもそも入力しない」
あなたの会社がCopilotのEnterprise版(学習データに使われない契約)を導入していたとしても、リスク管理の鉄則は変わりません。
「機密情報は、そもそも入力しない」。これに尽きます。
AIに丸投げするとしても、固有名詞や社外秘の数字を入れる必要はありません。抽象化して指示すればいいのです。
- × NGな入力:“〇〇株式会社向けのプロジェクトAの納期が遅れそうです。担当の佐藤さんに謝罪メールを書いて”(※顧客名、プロジェクト名、個人名が入っている)
- ○ OKな入力(抽象化):“重要顧客のプロジェクトで納期が遅れそうです。担当者に謝罪メールを書いて”
AIには「メールの骨組み」だけを作らせて、出力されたテキストの改変が必要な部分を、最後に自分で書き換える。 この「ひと手間」を惜しまないのがAIを使う際の最低限のマナーです。
2. 「公開版」と「企業版」の違いを確認する
もしあなたの会社でChatGPTなどが禁止されている場合、個人のスマホやPCで業務内容を入力するのは絶対にやめましょう。 多くの無料版ツールは、入力データをAIの学習に利用します。あなたの会社の秘密が、世界中のAIの知識の一部になってしまう恐れがあります。
必ず社内のITポリシーを確認し、許可されたツールを、上記の「抽象化」テクニックとセットで使いましょう。
3. AIは平気で嘘をつく(ハルシネーション)
AIを「全知全能の神」だと思わないでください。
彼らは「自信満々に嘘をつく(ハルシネーション)」ことがあります。生成されたメール案をそのまま送信ボタンを押すのは、目隠しで運転するようなものです。
最終的なファクトチェック(事実確認)と責任は、人間であるあなたにあります。
まとめ:浮いた時間で何をすべきか?
これらのプロンプトを使えば、英語メールにかかる時間は10分の1になり、会議の不安も激減します。 では、浮いた時間で何をすべきでしょうか?
さらに英語の勉強をしますか?
違います。その時間を使って同僚や上司と雑談をしたり、家族との時間を確保したりすることこそが、長期的に外資系で生き残るための鍵です。
AIはあくまで道具に過ぎません。 その道具を使ってどうやってキャリアを開発し、成果を出すかです。
その根本的な方法については、メイン記事で全て公開しています。「英語ができなくてつらい」と一度でも思ったことがある方は、ぜひ読んでみてください。



