精神論では時間は作れない ── 共働き家庭が戦略的に学習時間を捻出するための3つのルール

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「英語の勉強がしたい」

その思いはあるのに、共働きの毎日は目が回るように忙しい。 朝7時の起床から、夜の寝かしつけによる寝落ちまで、息つく暇もない。

そんな状況で「隙間時間を見つけよう」「夫婦で協力しよう」といった精神論を聞かされても「それができないから困っているんだ」と言いたくなりませんか?

私は41歳、外資系企業勤務。妻も働いており、小学生と園児の娘がいます。 断言しますが、共働き家庭において、自然発生的に「自分の時間」が生まれることはあり得ません。

時間は「話し合い」と「ルール」と「投資」によって、意図的にこじ開けるものです。

この記事では、我が家が実践している、夫婦関係を「同居人」から「協力チーム」へと変え、学習時間を確保するための具体的な手法を公開します。


1. 「手伝う」意識が失敗する理由:名もなき家事まで任せきる

多くの家庭で「家事分担」がうまくいかない最大の理由は、「作業」しか分担していないからです。

  • 「ゴミ捨て」は夫の担当(でも、ゴミを集めて新しい袋をセットするのは妻)
  • 「子供のお風呂」は夫の担当(でも、着替えの準備や保湿クリームの補充は妻)

これでは、メイン担当者(多くの場合、妻)の負担は減りません。 ※家庭によっては夫側がメイン担当の場合もありますが、本質は同じです。

疲弊する原因は、作業そのものではなく「段取りを考え、在庫を気にかけ、指示を出す」という「考える負担(名もなき家事)」を一人で抱えているからです。

だからこそ、私たちは「完全担当制」を導入しました。 手伝うのをやめ、領域ごとに考えることまで含めて任せるのです。

  • 朝の支度担当(夫): 子供を起こし、朝食を食べさせ、登園準備を完了させるまでの「全責任」を負う。(妻はその間、自分の準備や睡眠に充てる)
  • 夕食担当(妻): 献立決めから片付けまでの全責任を負う。

ポイントは、相手のやり方に口を出さないことです。 夫が担当の朝、子供の髪型が多少ボサボサでも、服の組み合わせが変でも、妻は口を出さない。

この任せきる覚悟が、相手に当事者意識を持たせ、本当の意味で相手を休ませることにつながります。

2. 「合格ライン」を下げる:家庭内の完璧主義をどう捨てるか

次に必要なのが、家事の「合格ライン」の見直しです。

時間が足りない原因の多くは、家庭内のルールに「理想」を求めすぎていることにあります。

  • 食事は手作りで一汁三菜であるべき
  • 部屋は毎日掃除機をかけるべき
  • 洗濯物は綺麗に畳むべき

これらは理想ですが、時間も体力も限られている共働き家庭でこれを維持しようとすれば、必ずどこかで破綻します。 私たちは夫婦で話し合い、「平日の合格ライン」を意図的に引き下げました。

  • 食事: 「栄養があればOK」。冷凍食品、ミールキット、惣菜をフル活用。栄養バランスは1週間単位で帳尻が合えばよしとする。
  • 掃除: ロボット掃除機が通れる床面積があればよし。隅のホコリでは死なない。
  • 洗濯: 下着やタオルは畳まない。「投げ込みボックス」に入れるだけでOK。

「手抜き」ではありません。「ルールの変更」です。

夫婦で「ここまでレベルを落としても、お互いを責めない」と合意しておくことで、罪悪感なしに時間を捻出できます。

3. 家電は贅沢品ではない:「時間」をお金で買う判断基準

便利家電は高いから贅沢だと考える人がいますが、共働き家庭においては間違いです。

家電は時間を生み出すツールです。

教育費や習い事には惜しまずお金を出すのに、自分たちの時間を生む投資には渋る家庭は多いのではないでしょうか。しかし、親の余裕こそが家庭の土台です。

私の判断基準はシンプルです。

「その家電を買うことで、月間何時間の作業が減るか? その時間を時給換算して、1年で元が取れるか?」

  • ドラム式洗濯乾燥機: 「干す」「取り込む」作業(1日20分)を削減。→ 月10時間捻出。
  • 食器洗い乾燥機: 「洗う」「拭く」作業(1日20分)を削減。→ 月10時間捻出。
  • ホットクック(自動調理鍋): コンロの前で見張り番をする時間をゼロに。

我が家ではこれらをフル導入することで月間約30時間以上の「自由時間」を生み出しました。 数万円〜十数万円の投資で、英語学習のための貴重な時間が毎月30時間手に入るなら、これほど安い投資はありません。

4. 確保した時間は「聖域」にする:完全シフト制の導入

担当制やルールの見直しで捻出した時間を、なんとなくスマホを見て浪費しては意味がありません。 この時間は「聖域」としてスケジューリングします。

我が家では、土日の午前中などに「完全シフト制」を導入しています。

  • 土曜 9:00〜12:00: パパの自由時間(ママが子供を連れ出す)
  • 日曜 9:00〜12:00: ママの自由時間(パパが子供を連れ出す)

この時間は、家事をしなくていい時間ではなく「家にいないものとして扱われる時間」です。カフェに行こうが、書斎で寝ていようが相手は一切干渉しません。

「隙間時間に勉強しよう」という曖昧な計画は破綻します。 「この3時間は絶対に確保されている」という確約があって初めて、集中力の高い学習が可能になります。

5. まとめ:親が機嫌よく生きるための戦略

ここまで徹底して時間を管理するのは、なぜか。

英語力を上げたいから? キャリアのため? もちろんそれもあります。

しかし最大の目的は、親が余裕を持ち、機嫌よくいるためです。 自己犠牲でボロボロになりながら家事育児をこなす親よりも、戦略的に時間をコントロールし、自分の成長を楽しんでいる親の方が、子供にとっても良い影響を与えると信じているからです。

家庭内で戦略的に時間をこじ開けてください。

では、そうやって苦労して捻出した貴重な時間を、何に使うべきか? ここまでの苦労をして作った時間で、単語帳をパラパラめくるような非効率な勉強をしてはいけません。

時間のない私たちが、最短距離で実務レベルの英語力を手に入れるための「AIを活用した時短・学習戦略」を以下の記事で公開しています。まずはここから始めてください。

▼ 【追記:2025年版】隙間時間で勝つ。「英語力」ではなく「生存能力」を磨く実務サバイバル術